家の蛍光灯が死にかけていたので、 既存のシーリングライトをLED化するキットを中国から購入しました。 ポン付けで行けそうだと思ったけど、ちょっとだけ苦労し、いろいろ分かったことがあったのでまとめます。
日本では見かけないのですが、 中国にはシーリングライトの中身をごっそり入れ替えてLED化するキットが出回っています。
家の蛍光灯が死にかけていたので、この機会にLED化しようと思いました。
36W ウォームホワイトで 1000円ちょいで買える。 AC線が差込みコネクタに刺さっていて、中国では反対側も刺すだけで使えそうである。
裏側は磁石がついており、既存のシーリングライトにくっつけるだけでLED化ができる商品。
イロイロ調べましたが、結局日本で使えないかもしれない!?電気工事士の資格があって、自分で使用するのであれば問題無い とのことでした
日本国外から電化製品を購入する場合、 製品が日本の電気用品安全法に適合していない場合があります。 このシーリングライトもPSEマークがありません。 しかし、電気用品安全法は販売を禁じる法律で、使用に関しては制限されません。
ただし、シーリングライトをいじる場合は電気工事士の資格が必要です。
Ghz2000 は第二種電気工事士の資格を持っているので大丈夫に思われましたが、 電気工事士には以下の義務があります。電気工作物を構成するもののうち電気用品安全法に定める器具などは電気用品安全法の基準を満たすものを使用する義務。
シーリングライトにPSEマークが付いていなくても使う事ができるが、 設置する電気工事士の資格の方でPSEマークが付いていない物を使用することが出来ない!
というわけで、現状ではお蔵入りになってしまいますが、法改正が行われる事を夢見て、ここに記録しておきたいと思います。
先日中国でLED電球を買いました。 日本では一般的な E26 口金の電球は中国でもそこそこメジャーなようで、すぐに商品は見つかったけど、中国はAC 220V。 店員さんにAC 100~110V で光る電球をクレ と言ったら奥の方を探して出してくれたが在庫が無かった。 そこで店員さんが変圧器を使って110Vで光らせて見せ、「AC 220V って書いてあるけど 110Vでも光るから大丈夫!」 と売ってくれたのでした。
今回購入したLEDシーリングライトキットにも 入力電圧と消費電力の表記がある。 これは 220Vのようだ。
LEDは直流低電圧で光るので、整流と降圧、電流を安定化させる回路が入っているが、この入力電圧は範囲が広く取られている事が多いです。 その時のLED電球の経験から、 今回のLEDシーリングライトキットも AC 220V と書いてありながら 100Vでも動くだろう とたかをくくって確認もせずに購入しました。
AC 220V 入力の LEDドライバ回路。 コンデンサとトランス(のように見えるがコイル) が目立つ
しかし、予想に反して この電源回路はAC 100Vでは動作しませんでした!!
ここで取れる手段は2つ。
- AC 100V -> DC 2~300mA の電源回路を別途秋月等から調達して取り付ける。(これならPSE問題も解決するかもしれない)
- この電源回路を改造する
せっかくなので、 2つ目の 電源回路の改造 に挑戦してみました。
まず電源回路をよく眺めます。 主な構成部品は ダイオードブリッジとパワーマネージメントIC、トランス(のように見えるコイル)とコンデンサ でした。
パット見 トランスがあるように見えるのですが(裏から見ると6本足に見える) AC 220V 入力の直後にダイオードブリッジがあることから、 トランスで降圧はしていなさそうです。
さらに、トランスをよく見ると 巻線から出ている線は2本だけなので、ただのコイルのようです。
またダイオードブリッジの後ろを見ると大きめのダイオードが1個付いていて、その先がコイルに繋がり、コイルの両端が出力端子に繋がっていました。
このことからステップダウンコンバータで間違い無さそうです。
次にICを見てみます。 小さくて見にくいですが、 WS3442 と書かれているようです。
ググるとすぐにデータシートが見つかりました。
とても便利なICで、数点の外付け部品だけで動作するLEDドライバのようです。
ここで変更が必要なのは、 電源用の抵抗と電流制限用の抵抗のようです。
データシートに計算式が乗っているのでそのとおりに計算を行い、使えそうな抵抗に載せ替えました。
しかし電流制限があたってしまい、激しく点滅してしまいました。
LEDは2粒づつが36直列になっているようなので、電圧が辛い感じです。
このへんは現物合わせでオシロで確認しながら電流を絞ることで対処しました。
ちょっと暗くなったのかな? 元を比較出来ないので不明。
いきなり本番は何かあった時に怖いので、見える位置で実験を行いました。
蛍光灯はグロー球を外すと両端の片側にAC 100Vがそのまま出力されるので、ここに単線を差し込んで電気を取りました。
そのそもこの状態がツッコミだらけなので決して真似しないでください。
これは実験の記録です。 この改造を推奨したり普及させるつもりは全くありませんのでご注意ください。
もし追試験する場合は各方面に十分注意してください。 当方は責任も持ちません。
経済産業省に確認したところ、 業務でなく電気工事士の資格を持つ者が自身で使用するために施工するのであれば、PSEマークが付いていない機器を工事することが法的に問題があるとは言えない。
という事でした。 よかったよかった。
ちなみに万全を期すなら、電気工事士として差し込みコンセントを施工し、 一般電気工作物として差し込みプラグを取り付けた機器を、差し込んで使用すれば完全に問題ないですね。